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筋膜の捻じれ。

筋膜という言葉を最近よく聞くようになったと思います。
(ちなみにオステオパシーでは、100年以上前からす筋膜へのアプローチの重要性が考えられてきていました)


筋膜とはなんでしょう?
一般解剖学的にはざっくり二つに分けられ、

・筋肉を包む膜=深筋膜
・皮下脂肪を内在する膜=浅筋膜

のことで、結合組織という材質で出来ています。


深と浅、どちらのことを言っているのか(もしくはまた別のもの、例えば脳硬膜など)という点が、施術を行うにあたりとても重要なことになります。


筋膜と一口に言っても種類がありますので、細かく考えると、筋膜の捻じれを一概に「これだ」とは実は言いづらいものなんですね。


さてさて、筋膜の役割とはなんでしょうか?


オステオパシーでは筋膜の役割を表す「4つのP」という言葉があります。これは、

・Packing(包含)
・Protect(保護)
・Posture(姿勢)
・Passage(通路)

のことです。


つまり筋膜の捻じれが生じると、この中のどれかが、もしくは複数へ影響が出る可能性があるとオステオパシーでは考えます。


オステオパシーでは過去に、医科大学の教授であり医師であったJ. Gordon Zink,D.O.,F.A.A.O.,という方が筋膜について多くの論文を発表しました。


そしてその研究の中で、健康的な人と、健康的ではない人の筋膜には捻じれのパターンが視られるという説が提唱されます。
健康的なパターンであれば、ストレスや病気への耐性が強く、自己治癒=治りも早く、
健康的ではないパターンであれば、その逆になりやすいと考えられています。


これをジンクの筋膜代償性パターンと呼びます。
個人的にこの面白いところは、健康的な人も「歪んでいる」という点だなぁと思います。


このパターンは脊柱の移行椎と呼ばれる箇所で生じやすく、また通常は外傷から引き起こされることが多いとされています。


これは筋膜に関しての一部分ですが、当サロンでは、こういった複合的な要素を勘案して、問診や検査、施術をしています。


筋膜という意味のややこしさに関して、一番初めの和訳が良くなかったのかなぁ、と個人的に思っています。