人の体は痛みを起こしやすい部位やポイントがあります。
これは人体の構造上、どうしてもストレスがかかりやすい場所が生まれてしまうからで、膝もその一つになります。
膝は中間関節といって、股関節と足首の間にある関節です。
(見たまんまですね…笑)
股関節は、大きく頑丈な骨盤と、太い大腿骨がしっかり“関節”しています。
足首は地面に近いのでテコの力が大きくかかりません。
その2つの間に挟まれている膝は中間=空中にあり、拠り所がありません。
しかも膝はドアなどの“ちょうつがい”の動きをする蝶番関節という構造で、捻る動きは得意ではありません。(※正確には螺旋関節ですが、捻りに弱いのは同じです)
人は対角螺旋といって、螺旋の動きで対角に力を発揮する動きがあります。
例えば歩くとき、一般的には「右手が前の時に左足が前」になりますが、これは、
・右肩が前の時に、左股関節が前 = 背骨がタテ軸で螺旋に動き、右肩と左股関節が対角ラインでの運動連鎖する
ことが起きています。
つまり歩くには体の捻りの動きが必要ということです。
この捻りは身体全体で協調していればもちろん問題ありません。
しかし股関節や足首の機能が落ちると、この捻りの力が中間関節の膝に集中してしまい、さらに前述の通り、膝は捻りに向く関節ではありません。
こうしておかしな使い方をされる膝は、痛みで悲鳴を上げてしまうことになります。まるで不幸な中間管理職の人のように。。
このパターンの膝痛の場合、動きの悪い上司と部下にはさまれた中間管理職、というフレーズを思い出します。。問題は真ん中の人じゃないケースも。。
