腸腰筋という筋肉があります。
腸腰筋は大腰筋・小腰筋・腸骨筋という筋肉が集合したもので、腰椎から、骨盤、大腿骨をつなぎ、上半身と下半身をつなぐ最も大きな筋肉です。
大きな筋肉なので、腰部や股関節をパワフルに動かして、歩行をしたり走ったり、重い荷物を持ち上げたりすることに使います。
この筋肉のおもしろいところは、大きな筋肉なのですが、身体の深部に存在する筋なので、身体の姿勢を保ったり、バランスを取ったりもします。
さらに、腰から太ももをつないでいるため、ほかの多くの筋肉の動きと連動して動きます。
腸腰筋は、横隔膜や腎臓の近くにあるため、それらの機能にも影響を受けたり与えたりもします。また横隔膜は肝臓や腹圧との関係もあります。ですので、呼吸器系や泌尿器系、また血圧などへ影響を起こすこともあります。
この筋肉が硬くなると腰が硬くなり、股関節をうまく折りたためなくなったり、腰痛や股関節痛を起こすことがあります。
機能が落ちたり硬くなると、このような関係から多方面に悪さを起こしてしまう筋肉で、実際の臨床でも悪さをしていることが多く見受けられます。
日常の生活でも、スポーツなどをされる時にも大活躍の筋肉なので、日頃から良いコンディションを保つと良い筋肉ですね◎
画像は腸腰筋の付着の簡易図です。小腰筋はここには書かれてません。ちなみに小腰筋は50%の人に欠損が見られるともいわれています。