オステオパシーの中に、クラシカルオステオパシーという手技があります。
オステオパシー自体はアメリカ発祥の徒手医学ですが、クラシカルオステオパシーは検死医でありオステオパスであったJ.M.Little.John(リトルジョン)が、アメリカでオステオパシーを学んだ後に、イギリスに持ち帰り発展させたものです。
クラシカルオステオパシーの特徴は「TOTAL BODY ADJUST」で、身体の各部分が全体的に機能するように相互調整を行います。
この特徴を、もう少し細かくいうと、
(1)心臓・腎臓・肝臓の血液循環を重視していること
(2)身体が安定的な状態になるために軸骨格の構造に働きかけること
です。
当サロンの以前のブログの、「なぜ歪みを取ると調子が良くなるのか(3)」にも書いたように、
地上で生活する生物は「重力から絶対に逃れられない」のと、
特に「二足歩行の人間は、この重力の作用を強く受けやすい構造」である、という事があります。
つまり私たち人間が健康に生活するためには、重力と上手に付き合う必要があるということですね。
ではどうすれば重力と上手に付き合えるのか?
重力線の軸の方向は鉛直方向に働きます。ですので、
・鉛直に作用する外部の力=「重力の軸」
・二足歩行の人間の姿勢=「身体の軸」
の、この2つの軸が、できるだけ沿う良い状態であり、かつ、その状態でストレスなく動けること。
これが重力と上手に付き合う一つの方法です。
ごくシンプルにいえば、「重心軸に合うように体軸を整えよう=姿勢を良くしよう」ということですね。
では、その体軸はどうやって整えるのか?
これが最初に申し上げたクラシカルオステオパシーの特徴の、【(2)身体が安定的な状態になるために軸骨格の構造に働きかけること】にフォーカスすることによって可能になります。
なんだかじっとしていると疲れやすいなぁ、腰や肩が痛くなるなぁ、という方と、
スポーツで自己完結型の自立した動きが多いもの、例えばバレエダンサーを始めとしたダンサーの方、またはランナーやボクサー等に非常に有効です。
バレエやボクシングはなかなか数値化でお知らせできませんが、ランナーの方では初期のタイムもありますが、キロ1分ほど向上するケースもあります。